親権とは


未成年の子を保護するため、身上監護、財産上の監護・保護について、親が子のために行使する権利・義務を親権といいます。
未成年者の保護のための制度ですので、成年に達した子は父母の親権から抜けることになります。また、未成年でも婚姻することによって成年とみなされますので、この場合も親権から脱することになります。婚姻ができるくらいなのですから、親権によって保護する必要はないと考えられるためです。
この親権は、父母の婚姻中は未成年の子に対して、父母が共同して行使することになります。父母の一方が親権を行うことができないときは、他の一方が行ないます。また、父母が協議離婚をする場合には協議によって、裁判により離婚する場合には、裁判所の判断によって父母の一方が親権者と定めます。非摘出子については、母が単独で親権を行ない、父の認知があるときは、協議または栽培遺書の審判により、父が親権者になることもあります。さらに、子が養子であるときは、養親の親権に服すことになります。
親権の内容としては、身分上の監護・保護としては、子の住所を定める権利である居所指定権、子に対する懲戒権、子が職業を営むことに対する職業許可権等があります。
さらに、財産管理についての監護・保護として、親権者は子の財産を管理し、その財産に関する法律行為について、子の代理として取引行為を行うことができます。親は代理人として、子の財産を処分することができるわけです。また、子が財産上の行為をする場合には、その行為に対して同意権を持っています。
なお、親が親権を濫用したり、著しく不適当であった場合には、子の親族または検察官の請求により、家庭裁判所はその親権の喪失を宣告することができます。
また、親権者が子の法定代理人となって、子の財産を自分に売却するなど不適切な財産管理を行って、子の財産を減少させるような場合があります。このような場合には、家庭裁判所は財産管理権だけの喪失を宣告することもできます。そして特別代理人を選任しなければならないことになっています。