婚姻の成立とは


婚姻は、男女の両当事者がお互いに婚姻をしようとする意思を持って、戸籍係に婚姻の届出をすることによって成立します。したがって、何十年同棲していても、婚姻届を出していなければ、法律上は赤の他人ということになります。届出はふつう書面でしますが、口頭ですることもできます。
婚姻が成立することにより、以下のような義務・権利が生じます。
まず、夫婦は婚姻の際、夫または妻の氏のどちらかに統一しなければなりません。一般的には、夫の氏を名乗ることが多いのですが、特に妻の親と養子縁組みをする場合でなくても、妻の氏を名乗っても、差し支えありません。そして、統一された氏は、婚姻継続中はそのまま使用しなければならず、婚姻の取消しや離婚によって結婚前の氏に戻る以外は、氏の変更はできません。婚姻前の氏で社会的な活動をしていたような場合に、その氏を通称として使用することは自由です。
つぎに、重要な効力として、夫は同居、協力、扶助の義務を相互に負います。夫婦は一緒に住んで、お互いに助け合わなければならないのです。
男と女であれば誰でも婚姻届を提出できるわけではありません。男子は満18歳、女子は満16歳にならなければ婚姻はできません。また、婚姻年齢に達していても、未成年者が婚姻をする場合には、父母の同意が必要となります。未成年者が婚姻をした場合には、成年に達したとみなされます。したがって、法律行為をうるには、それまでは未成年者として法定代理人の同意が必要でしたが、婚姻により法定代理人なしで法律行為をすることができるようになります。また、自分の子供が生まれると、その子に対し親権の行使をすることもできます。
日本では、一夫一妻主義を採用していて、配偶者のいる者が重ねて婚姻することはできません。重婚があった場合には、取消原因となり、前の婚姻については離婚が認められる原因になります。
さらに直系血族同士の結婚や、3親等内の傍系血族同士の婚姻は禁止されています。ここでいう血族には、義親子関係も含まれます。ただし養子と養方の傍系血族との間の婚姻は禁止されていません。また直系姻族との間での婚姻も禁止されています。離婚したり、配偶者の死亡により婚姻関係の終了届出をして姻族関係が終了しているような場合も例外ではありません。